僕がソルトでベイトリールを使いたくない理由
今回は、最近注目されつつあるソルトでのベイトリールの使用についてです。
これはあくまでも自分の考えであって、ベイトリールを否定するものではありません。
ただトータルで考えてどうなったかという体験談です。
スポンサーリンク
1、風に弱い
まず、ベイトリールは構造上、スピニングと比較して、ラインの放出の仕方が全く違います。
ベイトリールはスプールが回転した分だけラインを放出します。
スピニングはスプールの回転はせず、スプールから螺旋状にラインが放出されるだけです。
スピニングはルアーがイレギュラーな飛び方をしても、しなくてもラインが引っ張られなければラインは出ません。
しかし、ベイトリールは、スプールが一度回りだしたらルアーが失速してもスプールが回り続けラインを放出しようとします。
このルアーの飛ぶスピードと、スプールの回転するスピードのバランスが崩れて、ラインが放出され過ぎた状態がバックラッシュの原因になるのですが、ベイトリールはこれを防ぐために回転をコントロールするブレーキが付いています。
風が弱ければ、ラインの放出を妨げる要素が少なくブレーキを掛けなくても良いのですが、風に逆らってキャストする場合は、ブレーキを強めに掛ける必要が出てきます。
そうなると、バックラッシュをしないためにブレーキを強く掛ける必要があり、飛距離を殺すことになります。
2、メンテナンスにコストor時間が掛かる
安物のベイトリールはソルトでの使用は致命的だと思います。
ウォッシャブル構造であることはもちろん、全てのベアリングが防錆仕様であることが絶対条件になってくると思います。
自分は、スコーピオンXT1001を試しに使ってみましたが、水洗いだけでは3ヵ月で絶望的な状況に陥ってしまいました。
もちろん、海水OKと謳われていますし、ベアリングは防錆仕様のAR-B搭載の機種です。
道具を大事にするタイプではないですが、毎回の釣行で水洗いは欠かさずやっていたのに3ヵ月で潮噛み、流石にこの持ちの悪さには参ります。
上位機種を使用している方はそこまで酷くはないようですので、全てダメだというワケではないのかもしれませんが、内部のメンテナンスが自分できっちりできるか、違和感があったらすぐにオーバーホールに出せるくらいお金を掛けることができる方にしかオススメできません。
参考に、自分が使用していたスコーピオンはこんな状態になってしまっていました。
写真右の部分がスプールの軸を受けるベアリングです。
このベアリングが錆びたらベイトリールは完全にアウトですね。
3、軽いルアーをキャストし難い
ベイトリールは構造上、ルアーのキャスト時にスプールが回転してラインを放出するということは、先で書いた通りです。
この構造であるため、ルアーが軽いと、ルアーが引っ張ることによるスプールの回転は期待できません。むしろスプールの減速と同時にどんどんルアーも失速して飛距離も伸びないという結果になってしまうのです。
これを、解決するのにはフィネスに特化したベイトリールを使用することになると思うのですが、ラインキャパなど汎用性に欠ける部分も多く、用途によっていくつもリールを用意する必要が出てくるのです。
4、トータルでスピニングリールが上
近年、スピニングリールにしても、ベイトリールにしても、素晴らしく進化していると思います。
スピニングの耐久性は大幅に向上し、ベイトリールは使いやすさの部分で大幅に向上しています。
釣りに行ける時間が貴重でお金を掛けてでも有意義な時間にしたい方と、時間はあって釣りにはいけるけどお金を掛けずに楽しみたいという方と、いろんな方がいると思いますが、お金を掛けられるならガンガンベイトタックルを使うべきだと思います。
ベイトタックルは、テクニカルな部分が多いですが使いこなせれば、釣りの速さもキャスト精度も上がります。スピニングでは使用できない太いナイロンやフロロラインを扱うことも可能です。スピニングでは、代用できない部分がそこにあると思います。
ただ、現時点ではコストが掛かるので、ストラディックのように、安くて、強くて、メンテナンスも簡単なスピニングリールで多くのシチュエーションをカバーできる浜名湖では、あえてベイトリールを使用するメリットがコスト差を埋められるほど多くはないという結論に至りました。
スポンサーリンク
スポンサーリンク